NHKスペサル★面接②
昼間、NHKディレクターの手下が自宅まで面接にやってきた。まずは番組の進行を説明。その後、番組出演のためのアンケートに回答。これをもとに「台本」を書くようだ。番組って撮るのではなく、「作る」ものなのね。ま、いいたいこと言えれば良いけど。
■アンケート:これまでの経験で、「医療」に関して不満を持ったことは何ですか
A.病院や医師毎の医療レベルの格差(病院選びの苦労)
- 医療機間により治療法があまりにも異なるため(手術はしない方がいいとかするべきとか、生検の後は腫瘍が大きくなるとかならないとか)情報が様々(単なる噂でなく)であり、180度違う情報に関してはもう少し医師会全体のコンセプトがないのか。エビデンス(学問的裏付け)に基づく情報が希薄。
B.専門医の少なさ
○化学療法、放射線などの癌治療に関わる専門医が少ない。
- 外科医が継続して化学療法に携わることは、医者とのコミュニケーションを深める上では良いが、患者サイドとしては、それ専門に学び、経験をつまれてきた方に、コンサルティングして欲しい。
- 専門医が育ってこない(育てようとしない)背景に、経営者(病院)からの求人、ニーズがないのでは?
- 1人の患者に何人もの裏方の医者をつけても、病院経営の面からは何のメリットもないという現行制度に問題があるのでは。
- 大学における医学教育(学科)の改革、制度の改革など、入口論と出口論の両方向から考える必要がある。医師会や経営サイドの本音も聞いてみたい。
- 専門医が少なく、名医はクチコミで広まり患者が多くなり過ぎ満足な医療が受けられない。専門医の早期育成が必要。
C.薬の承認の遅さ:「最も不満がある」
- 癌患者には時間がありません。
- 国外で標準薬となっている抗ガン剤については、治療の道を広める意味でも、早く承認して欲しい(お役所仕事的なペースではなく)。また、モルヒネやホスピスなどについても適用範囲を広めて欲しい。
- また、国内製薬企業に対しては、新薬研究が進むよう、国がリーダーシップを発揮し、誘導して欲しい。
D.情報の少なさ(治療方法、治療成績など)
E.検診
- 触診は医師の技量差によるところが大きすぎる。わかる人が触診しているのか?という疑問もある。
- 乳癌検診での『超音波・マンモグラフィ』が推進されているが、それを診断できる技師や医師の早期育成が必要。
F.国の施策(医療行政)
○若年性癌患者に対する医療費用の援助
- 癌の治療は、身体を削って、貯金を削って、だなぁと思う。
- 一番の納税者である働き盛り世代が癌になったときは、高齢者と同様、1割負担にして欲しい。(膨大な治療費を払う一方で、元気な高齢者を支えなければいけないという、反社会的な不公平感がつきまといます。)
- 治療費を捻出するために、働かざるを得ない状態の方も、いるのではないか?だれもが、お金の心配をせずに、可能性がある治療の全てを受けられるようになって欲しい。
- 癌は治療費がかかる。→蓄えが無くなったらどうなるの
- 精神保険法の32条みたいに、癌などもお金かかり仕事につけない身体になる可能性大だから公費負担が多少でもあっていいのでは?
○現場の意見のくみあげ機会、システムづくり
- 当事者にならないと自分の問題として実感をもった議論にならないから、行政に患者の声を集約できる流れがどうすればできるか。
- スピードの遅さ、選択範囲の狭さは、しょせん「他人事」なのだからと思う。無関心だったころの自分を反省したい。
G.代替医療(健康食品や民間療法など)
- 海外ではサプリメントを組み合わせた「統合医療」が主流と聞く。
- 日本では、代替医療については患者の判断に委ねられており、知識のない患者が、あらそって効果のわからない高価な薬、食品に投資をしている。
- 悪く言えば、癌患者の心の弱さにつけいった詐欺商法まがいな気がする。
- 国のガイドライン、発信が必要では。
H.その他
○外科的治療後の心理的治療の無さ。
- 癌のイヤなところ。外科的手術が終わってしまったあと、自分の命に関わる大問題なのに「運任せ」なところ。自分の死に主体性が持てない。
- 癌になったってことは、遺伝とか生活習慣とかあると思うけど、根本に「脳みそ」が関わっているのではないかと思う。だからこそ、外科的手術とあわせて「心理的治療」っていうものが必要だと思うけど、日本ではな~んもフォローがされていない(公的機関で)。
- 患者の身体のすみずみまで考える時間を主治医がもてる「ゆとり」が必要。
○副作用のケア-面の医療が乏しい(例えば浮腫など)。
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