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2005年3月21日 (月)

NHKスペサル★収録

NHKスペサル収録に行って来た。疲れたの一言。午後12:00から19:00まで7時間ぶっ通しの収録だ。以前、番組でみた患者の顔もある。しゃべる場所もほとんど決まっているが、緊張するなぁ。少しでも良い番組になってくれれば、ひとりでも多くの人が、日本の癌医療の現実を知ってもらえたらと思う。

司会は国谷裕子さん。ナマでみると、すげー綺麗★足が細くて長くておめめぱっちりで。うっとりって感じ。他、Gセンターの垣添総長、厚労省事務次官の姿も。

出演する癌患者は総勢40人。いったん楽屋に集まり、いわゆる「ロケ弁(←本当に不味かった)」を食べてから収録へ。ここで驚いたのは、「患者会」のあつかましさ。集団化したかっこ悪さ。

楽屋裏に入ったとたん、リーダー格の人が「患者会に入っている方はこちらに集まってくださ~い。名刺交換です!」とか叫んでいる。「はぁっ???名刺交換!?何じゃそりゃ?」この時点でかなり引いた。潮干狩りができるほど引いた。

参加している癌患者はみんないわゆる「患者会」に属している人ばかり。患者会同士でしょっちゅう会っているのか、みんな顔みしりばかりのようだ。番組収録も慣れたもの。しらけるったらありゃしない。癌患者って、みんな患者会に入って「エイエイオー!」ってやらなきゃならないのだろうか?疑問に感じた。

7時間の収録は無事に終了。自分の言いたかったことはなんとか言えた。総じて、なんだか古臭い昔の学生運動の延長をみているようだった。自分もその中のひとりとして見られるのはとても嫌だ。

こういった患者会の活動があったからこそ、癌医療制度が向上してきていることは否定しない。でも、私はもっとクールにやりたい。Get cool boys!! 自分なりの方法を模索したい。

■発言一覧

【第一部】

専門医・地域格差などのご意見

<抗がん剤に関して地域格差・専門医不足など困った話>

  • 仕事でも、土は土の専門家に、構造は構造の専門家とコラボレートをして、業務を進めるのが普通なのに、1人の医師にかかりっきりになるのが不思議だった。
  • 専門医がいる病院には(口コミやメディアにのった名医と呼ばれる人に)患者が殺到し、満足な治療が受けられなくなっているという実態もある。
  • 医者余りなのか、医者不足なのか、よくわからない。

<がん医療をよくするための提言や注文>

  • どんな仕事でも同じだと思いますが、専門性を身につけるためには、10年は経験を積む必要がある。
  • 大学教育のあり方を考え直す必要もあるが、その受け皿である病院が、経営的にも、専門医を育成し、抱えられることができるよう、診療報酬制度の見直したり、欧米諸国並に公的資金を投入するなど財政面での後押しが必要だと思います。

【第二部】

<未承認薬の問題について>

  • この歳でこの病気になってみて、一番思ったことが、「癌の治療っていうのは、身体を削って、貯金を削ってだなぁ」ということ。治療費を捻出するために、働かざるを得ない状況の方も、結構いるのではないか?
  • 癌という病気は、治療期間も長いし、個々の検査や薬代も非常にお金がかかる。
  • 特に働き盛りの世代がかかった場合、仕事につけない身体になるという可能性が非常に高い「難病」だと思いますので、例えば、精神保険福祉法の29条とか32条のように、治療に対してもっと公費負担がされてもよいのではないだろうか。
  • 少しでも可能性があったり、症状を緩和することができる薬があるのならば、生きるための選択肢を、なるべく早く、広げていって欲しい。癌患者には時間がない。
  • そのためには、国が癌治療を国家プロジェクトとして位置づけ、医療費に対して、せめて欧米諸国並みに予算を確保する必要がある。国民が望む医療を実現して欲しい。

<患者側ができることについてのご意見>

  • 自分もこの病気になるまでそうだったのですが、やはり、病気は他人事。
  • 患者自身が、この病気を自分だけのこととしてではなく、社会的問題意識をもって治療に取り組んでいく必要がある。
  • この経験を社会に還元していくべき。

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