飽食の一日
午前中はサタサポ患者会へ。ファシリテーターのYちゃんが学会でお休みなので、T先生と和歌山みかんを囲む会になった(←いつものこと?!)。
T先生がとある講演会へ参加したとき50代の来場者から、「T先生は大腸癌を乗り越えられましたが、どのような心構えで乗り越えたのか?」と聞かれたそうだ。先生は「医師としての私見なので、直接参考になるものではないと思いますが・・・」と前置きをした上で、
「医師として、たくさんの癌患者をみてきた。自分の力で救うことができたと自負できる例もあるけれど、医療提供者として自分の技術力の物足りなさを後悔している例もある。もう少し生きながらえることができたのではないかと。前者の場合は自分といっしょに歳をとっているが、後者の場合は、患者が若いまま、時間が止まってしまっている。そういった医師としての想いが自分を支えてきたと思う。」
スゴイと思った。患者を病状でしか見ることができない医者が多い昨今、こういった真摯な姿で医療に従事している医師って少ないんだろうな。T先生、あらためて尊敬!
次に癌の進行度について。
- NEW癌と肺癌は似ている。
- NEW癌や肺癌は小さな器官内に芽生える癌なので、早期の段階から器官外(血流やリンパ)に漏れ易い。
- 胃癌のような粘膜層、下層、筋層などの進行概念がNEW癌や肺癌には存在しない。「早期」という概念が成立し難い。
- 漏れでた癌細胞が着床するかどうかは、個人の自然免疫力と癌細胞の性質による。
- 不確実性が高く、予後に関して、医師の見通しがたてられない。
これには大納得。1期でも2期でも、ベースライン10%の死亡率は変動しない。その原因がNEW癌の発生経路と癌の特性にあるのだ。
では、自分の場合、どういう心構えでこれから10年の予後を過ごすのか?
- 癌のことばかりを考えて、怯えて生きていくのは×。
- でも何も考えないのも×。
- 死生観、心の準備をしておくことは必要。
死生観は?
- 癌の性質は自分の意思で制御できない。だとすると、自分の身体の中に癌細胞が生まれた瞬間から運命は決まっていた。生命誌に織り込まれていたと割り切りたい。
- 病気も寿命(人生)のうち。今を一生懸命生きることに集中する。
- 自分がこの病気になった意味を問い、その役割を全うする。
今はそんな心境で、自分を納得させようとしている。
患者会のあと、みんなで素敵なランチ「黒座暁楼」へ。これが大当たり!Iさんは西京焼き、私とTさんは本日の魚定食(煮魚むつ)を注文。味は抜群!これで1300円は安い!土曜日の赤坂界隈は穴場だとつくづく思った。
夜は2ヶ月遅れでY君の誕生祝い。駅近くの中華料理屋へ。しこたま食べて、しこたま飲んだ。紹興酒はノンストップ・パワー・プレイ。料理の味は平均点。店の雰囲気もややチープ。正月新年会は別の店で開くことに決定。
昼・夜と、まさに飽食の1日。12月は胃カメラを予定しているのに。
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