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2006年5月27日 (土)

お勉強の時間★検査の謎

毎日雨ばかり。ようふりまんがな。んで、おべんきょーの時間でおじゃります。3回分まとめて聞いてきてしもた。中でも面白かったのが「がんの早期発見と検診事業」。

がん検診というものが世の中にはあるが、あれは昭和57年度に「老人保健法」が施行されてから、はじまったそうな。“老人”ね。。。

んで、第1次計画で胃がんと子宮頸がん、第2次で肺がん・NEWがん・子宮体がん、第3次で大腸がんが加わって、今のスタイルになったそうな。

ま、30代で診断されたオレッチには、この中で受診できた検診ってば、子宮頸がんぐらいなもんで、他は全て40代~なんですな。

検診を保険事業化したのだから当然、その効果、つまり「感度」を検証しなければならないわけで、これを整理するとですな、

  • 胃がん⇒死亡率減少効果○
  • 子宮頸がん⇒死亡率減少効果◎
  • 肺がん⇒死亡率減少効果○
  • 乳がん⇒視触診+マンモ:死亡率減少効果○
  • 乳がん⇒視触診:死亡率減少効果△
  • 子宮体がん⇒現時点での判断保留(細胞診)
  • 大腸がん⇒死亡率減少効果◎

オレッチは診断の1年半前に乳がん検診を受けていたが、30代なので視触診のみ。上記の整理に従えば△の感度。

死亡率減少効果がないとする相応の根拠がある

というやつだったわけ。でも、そんなこと知らねーから“シロ”診断に気を抜いて、1年あけたわけよ、検診を。

だもんで、「あんときマンモを併用してもらえていれば、わかったのだろーか」と思うこともあった。ばってん、最近、カルテを見ていて、

こらあかん!

と考え方を変えたざます。

きゃんべる。は、「粘液G」という「特殊G」に分類される珍しいNEW癌を育てました(特殊がんは全NEW癌の3~4%程度)。

このGの特徴は、

「異型性(がん細胞一般の特徴)に乏しく、良性細胞との区別が難しい」

先日げとーしたカルテコピーを眺めてて、術前の画像診断をみてたまげったーのよ。

【CT】

  • 辺縁部に淡い染まりが見られます。
  • 染まりは非常に弱く、CT上は典型的なNEW癌とは言い難い。

【CR】

  • 右Dエリアに境界明瞭で片縁平滑な分葉状の腫瘤があります。
  • 明らかな悪性を思わせる石灰化は指摘できません。

【エコー】

  • 境界比較的明瞭・不整形・後方エコー増強
  • 内部エコー不均一、一部にごくわずかな点状の石灰化像あり。

“術前”、つまり、これらのコメントは、クラスⅤの確定診断がでたあとに実施しているもの。検査には得意、不得意があるといいますが、これらの結果をみると「早期発見」ってできるんだろーか?と思ったよ。特に、オレッチのようなマレマレマレーシアな場合はね。マンモだけじゃあ微妙。CTとRIも、たぶん経過観察処分。

細胞針をやったから良かったけど、あれだって、粘液部分を採っていたらクラスⅤなんて結果はでていなかったかもしれない。。。

マーカー値に踊らされまくっているきゃんべる。ですが、検査というのは決してひとつの結果だけでは判断できないものなのだなーと、つくづく思いました。PETだって、Gセンターでも85%~見落としがあるっていうし。

それと、やっぱり「わかるときにわかる」ものなのかなーと。

授業の最後に、現行の国の対策が総括されてて、

対がん戦略では「早期発見」をスローガンに種々の対策が講じられてきたきたわけじゃが、諸外国の罹患率が減少傾向に転じているのに対し、日本では増加中。

対策の成果はあがっていない

と断言しちょりました。

ただ、そっからの流れが変でして、手っ取り早く“率”を下げるためには、“肺がん”対策、つまり“たばこ規制”が重要だ、ってな結論になっちまっているのよ。ありゃりゃー。

全体の率さげりゃ良いってもんじゃないでしょ?

と突っ込みたくなりましたね。そんな小手先の対策を講じてなんになるの?ワシらはどうなるの?と思ったきゃんべる。でした。薬は進歩するかもしれないが、この国のG感性は変わらんじょ。

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コメント

国及び地方の行政セクターは-そしてきっと我々を含む社会のメンバー全員が-コストが、できれば安価でおさまり、目で見てすぐに確認できる(「効果」ではなく、何かを行っているということが)ことにのみ取り組み、大事なことを見ないふり、あるいは、本当に見えてない。医療に限らず、おそらく…。そして、誰かが、「大事なことはこれだと思うよ」と適切な根拠とともに披露すると、全く別の文脈の中で読み解かれ、あげたはずの声は勝手に分解され、消されてしまう。確か、国家公務員は非常に優秀な頭脳が集められているはずだし、議員は社会のメンバーが選挙で選んだはずで。おかしい…。本当におかしい…。

投稿: はむうし | 2006年5月27日 (土) 20時15分

いやいや、いつも、きゃんべる。さんの講義、楽しみにしています。わたしも細胞針しなければ、胃潰瘍という診断で終わったかも。で死んでいたカルガモ。ある意味、いやみな先生に感謝かな。
PETでダメだったら希望が無くなりますね。
結局は国が真剣に取り組んでいない証拠ですか?
とっても悩む、さかな、でした。

投稿: さかな | 2006年5月27日 (土) 20時20分

変な結論ですねー。
早期発見。できてりゃよかったけど、私たちのように若いモンはフォローされてない部分が多いっすね。

投稿: yue少納言 | 2006年5月27日 (土) 21時19分

こんばんは!
なるほどです。
ホルモン剤治療の一環で先日はじめて子宮体がんの検査しました。先生は体がんの早期発見は無理だと。じゃー、痛い思いしてなぜ?気持ちの問題かな。。。って思いました。
私も乳腺症って言われ続けてたのに(病院も2件行ってました)今回は乳腺症っていわれても何か違うって勘が働いて病院を変えたんです。自分で探して。そしたら悪性でした。いつもなら信じるのに何か勘が働いたので見つかりましたが、ほんと、検査ってどうなんでしょ。やっぱり運なのでしょうか??

投稿: merry | 2006年5月27日 (土) 21時49分

>はむうしさんへ
そうなんですよねー。論点、論の出発点がいつの間にかゆがめられていく。これ、お役所仕事の典型パターン。初心、原点を見間違えないで欲しいですな。

>さかなさんへ

柳原和子さんが、他の患者会が公民権を勝ち取ってきたのに対して、G患者は何故?っていう話をしていたとき「だって、そのうちみんな、死んじゃうからよ、運動が継続しないのよ」って。ザッツライトな結果が今のG医療にある気がします。

>yue少納言さんへ
なんか切り捨てられている気がするとですよ。私らレアケースは。運が悪いのね、ってな感じで。
2年前のNEWがん検診での先生の言葉「まあ、君のような年齢は、まだ心配要らないよ」。忘れませんよ、私は。

>merryさんへ
運というか、運命というべきなのか。たら、れば、を言ったらキリがないし、ムダ毛ですが。。。
若者G患者って、「こんな若い者がGなはずない」ってなイメージで診察されているきがするんですよねー。だからモレが多い。。。

投稿: きゃんべる | 2006年5月27日 (土) 22時19分

こんばんは(^^)

ブログに遊びに来てくださってありがとうございます♪
実は、きゃんべる。さんのブログは密かに拝見してました。
コメント残さずにごめんなさいm(__)m
トップページの写真を見たとき大笑いしました~!
これからもよろしくお願いします♪

いきなりですが、リンクさせて下さい♪

投稿: アロハ | 2006年5月27日 (土) 23時23分

あーーー!アロハチャン発見ーー!!(笑)

投稿: merry | 2006年5月27日 (土) 23時52分

こんばんは*
私も30代で検診した時、見事スル~されましたよ。
私自身もまったく危機感を持ってなかったので仕方ないですね。。。

目安とはいえ、マーカーは気になりますよね。
患者は医者の言葉・表情に一喜一憂するんですから~。

粘液ガンですかぁ。
私も告知直後は自分で粘液ガンかな?
って勝手に思ってました。
シコリをあまり感じられなかったので。
でもシッカリ2.5が2つもありましたよ。
おまけにハーツー3+というオマケ付き。
これからもハラハラのし通しだと思いますが、これは臨終まで続く宿命ですね。

なるべく「のほほん」と生きたいな~。

投稿: パト | 2006年5月28日 (日) 00時00分

>アロハさんへ
アロハー!こちらこそ、リンクらせて頂きます。
乙女の皮を被った怪獣、モトイ、オヤジですが、末永くよろしゅうお願いします!

>merryさんへ
出向しました!

>パトさんへ
スルーパス、見事に決まりましたよね~。
私も同じサイズですよ!Mサイズ!2.5!
粘液がんは「内圧が高まったときに急激に大きくなる」そうです。
典型的な「シコリ」の感触じゃなかったし、かなりなおっぱいマニアじゃないと、触診じゃあ見つけられなかっただろうなーと。

投稿: きゃんべる。 | 2006年5月28日 (日) 00時14分

粘液Gって本当にマレなんですね。
これだけ稀なのに、よくぞ!みつけてくれましたた!!だね。(先生エライよぉぉ~)
炎症をおこしてないNEW癌は痛くないもんだから、当人がほっとく場合があって、発見が遅くなるんだって。
だれも・・・自分がガンになったなんて思いもしないモンね。

投稿: ムク | 2006年5月28日 (日) 01時09分

>ムクさんへ
そうなんですよね。特に50にもならん遊びたい盛りの娘が想像するわけがない。
昨晩、認知症のTVをやっておりましたが、どんな病気でも大変だなーと。

投稿: きゃんべる。 | 2006年5月28日 (日) 08時51分

一つの疑問を追及するその姿勢、そして皆にその成果を分けてくれるきゃんべる。さん。頭が下がります。
最近の私は、病気の話をついつい避けがち(っていうか逃げ)で、マーカーが上がろうが下がろうが、見て見ぬフリですよ(笑)
楽観的かといえば、ちと違うかも。
うーん、反省反省。

投稿: カラカラ | 2006年5月28日 (日) 14時05分

昨日なんとなくがん検診のことを考えてて、そしたらきゃんべる。さんのブログに検診のことが書かれてる~!ビンゴ~!テレパシーかしら~なんて・・・えへへ。
私の住んでる市では去年から検診の方法が変わり、乳がん検診は30歳からだったのに40歳からになり、しかも毎年だったのが2年に1度へ・・・。子宮がん検診は20歳からだけど、それも2年に1度へ変更。去年、検診のお知らせが来なかったのでおかしいなと思っていたらそういうことになっていました。うちは乳がん家系で、いとこは36歳で亡くなってるし、そういう事を考えると、この検診の仕方はおかしいんじゃないの?!と昨日ずーっと考えていたのです。そして、がん家系じゃない人にもこんなやり方で早期発見なんてできるのか?!国も市町村もがん対策やる気あんの?!と考えていました。まあそういう検診のやり方を決めてるのはがんになった事のないお役所の方たちなんでしょうが・・・。
なんだか納得できなくてずーっと悶々としている私です。

投稿: こうめ | 2006年5月28日 (日) 22時28分

お久しぶりです。

むー。。。何それ何それ何その結論

何も考えていないし何もわかってない!!

と思ってしまいますよ。

投稿: つぐ | 2006年5月28日 (日) 22時46分

>カラカラさんへ
いや、わしも次回からは見てみぬフリをすることに路線変更!知らぬが仏。そのほうが人生楽しめますぜ。今回、つくづく思いました。

>こうめさんへ
びびびびびー、こうめさんからの電波を受信しました!
うちの自治体&会社の検診も昨年から同じような状況に。
要は30代は切り捨てゴメンちょってヤツ。
医療訴訟も増えてきているし、精度の低い検査はしたくない=金かかる=40歳以上隔年実施、という構図のようです。変ですよね、これって。

投稿: きゃんべる。 | 2006年5月28日 (日) 22時49分

>つぐやんへ
いよっ!
最初は100だったものが、安全性とか責任とか言い出して、どんどん減っていって、最後は-100ぐらいでうやむやに終わるのが日本の行政。

最近、禁煙外来ができたり、煙草税があがっているのも、こういう行政の企みが背景にあるのじゃということを知って欲しいずら。

投稿: きゃんべる。 | 2006年5月28日 (日) 22時53分

毎回、お勉強させていただいてます。
再発はマーカーですぐわかると思っていただけに現実の厳しさにちょっとショック。
おまけにこの国の施策の貧しさ。
社会保険庁の不正免除といい、国、役所のすることは現実を見ずにただの数字合わせ。
そして、少数切り捨て。
なんだか、似合わぬ怒りをぶちまけてしまいましたぁ。

投稿: のほほん | 2006年5月28日 (日) 22時54分

>のほほんさんへ
前立腺がんは精度たかいらしいですぜ。でも、おなごにゃあ関係ないのー。
社会保険庁の事件、頭きますよね。あーゆー他人事な感覚で仕事をして欲しくない!もっと正しいお金の使い方をして欲しいです。

投稿: きゃんべる。 | 2006年5月28日 (日) 23時06分

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