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昨日はJウエルネスのフォーラムがあり、ほぼ1日、赤坂・六本木界隈におりました。 今年のJウエルネスのフォーラム・テーマは「がんと向き合う・がんに向き合う」。良いテーマです。メインゲストには、私が愛している野の花診療所の徳永進先生がいらっしゃいました。秀樹★感激ー!
私は受付をやっていたので、講演の冒頭部分、ちょっと聴き損ねましたが、心に残るキーワードがたくさんありました。単語だけ、抜粋します。
- 自己決定、自己意志。意志は最期まで残る。
- 「何とかしなきゃならん」と思う気持ち、触覚が、医療関係者には必要。
- 自然や家族の力に比べれば、化学による疼痛コントロールなど、小さなもの。
- ニヒリズム。
- 主訴がないと何も始まらない。主訴。野の花診療所には主訴が必ずある。
- 多様性の原っぱ。臨床の多様性はガイドラインを越える。
- 自分でけじめをつける。「死ぬもんかー!」、「いい具合に死のう」、「死ぬぞー!」何でも良いから死ぬ前に言ってやれ。
- 人が死ぬ前にしたいこと。「道を歩いてみたい」という、とても日常のこと。日常の大切さを想う。
- 意味の無いことの意味を知った。
- 行った過程の中で何かに出会う。
- 魂の骨を拾う。
などなど。茨木のり子さんの詩やハーモニカを交えた心の講演は、心にじんわりしみました。
先生の話の中には先生が看取ってきた人がたくさん登場します。「亡くなった人の話ばかりで嫌」と言う人もいるかもしれませんが、私は、不思議に亡くなっている感じがしませんでした。ただ、時間が止まっている。その人の人生の時間が、そこで止まっている。ただそれだけのこと。
27歳・直腸がんの肝転移で亡くなった家族の方から先生の手元に届いた手紙が読まれました。家族と患者の関係。お互いがお互いを思いやる心が文面にあふれ出ていて、涙が止まりませんでした。
「あの子は一体どこで涙を流していたのだろう」
思えば私も、家族の前では泣いたことがありません。特に、自分の病気のことでは家族に涙をみせたことがありません。泣くとしたら、最期のときかのー。でもそれは悲しみの涙ではなく、感謝の涙にしたいです。
もし鳥取に住んでいたら、徳永先生と掛け合い漫才をしながら「先生、悪いが、そのつっこみにはもう応えられんちゃー」とか言いながら死にたいのー。ばってん、鳥取はあまりにも遠い。。。「どうやって笑わしてやろう」と企みながら最期のときを過ごす。こうありたいのー、と思う、芸人・きゃんべる。でした。
フォーラムの後は、全日空ホテルでパーテー。時間が余っていたので、18階に宿泊していた仲間の部屋へ見学。おしゃべりをして盛り上がっているうち、あっという間に開始時間。地下1階の宴会場へ。
一杯目はとーぜんシャンペンペン。手に持って、乾杯モードに入りましたが、挨拶が長い長い!次か、次か、と、グラスを持ったり、置いたりの繰り返し。おあずけモードに耐える犬。発狂寸前!皆さん、アルコール前の挨拶は短めにしましょーねー。
お料理もお酒も美味美味!さすが全日空ホテル。こういうパーテーって、だいたい腹6分目になれば御の字ですが、今回は9.8分まで入りました。満腹!温泉以来、久しぶりに会う面々とおしゃべりを楽しみました。
パーテーがはけた後は、手品バーへ。久しぶりに行った六本木は、渋谷センター街か歌舞伎町のようになっていてびっくり。
手品は、「狙い通りの反応」をしてしまいました。基本的にマジシャン(←なんか古い表現だなー)の手先が器用なんでしょーが、人が「ここが怪しい」と思う場所、注意する動作とは全く違う場所、動作をしている。はじめて目の前で見たので、すっかり楽しんじゃいました。
Gが結んだ不思議な縁。今、生きていることに感謝した1日でした。
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コメント
確かにがんになってから命の事を散々考えたなぁ~。
私が抗がん剤治療をして副作用で苦しんでいる中、仲の良かった友達から「息子が生まれたの~!!見て~!!」という写メールが届き愕然としたの…(-_-#)
というのはその娘と私は似たような時期に結婚して、お互い子供が出来なくてよく相談し合っていたし、お互いに婦人科に通っていたの。
でも、その娘が妊娠した頃からまったく連絡来がなかったり、こっちからメールとかしてもムシされていたからおかしいな~?って思っていた矢先に私は子供を産んではいけない身体になり、その娘は生まれた子を自慢してくる始末…。
それがイヤになり、今は全然連絡を取っていません。
私も一度、そういうフォーラムというものに出席してみたいと思っているんですが、難しい話は苦手でなかなかそういう会に出席できない自分が居ます…。
投稿: ゆうたん | 2006年5月14日 (日) 10時36分
興味深い内容ですね!!
会員じゃなくても行けたみたいだから、私も行けばよかったわ~。
でも、きゃんべる。さんのレポートで空気は伝わってきましたよ。
自分も、最期の時は、ちゃんと自分で「うまく締めくくることができたな・・・」と思えるようにしておいて、けじめつけたいです。
投稿: yue少納言 | 2006年5月14日 (日) 11時49分
んーほんと考えさせられました。私は死についてたまに考えます。最後の言葉は決めていますよ。「また一緒になろのね」です。テレテレ。東京ちと遠いけど行きたかったな・・・。
投稿: さかな | 2006年5月14日 (日) 19時42分
>自分でけじめをつける。<
>何でも良いから死ぬ前に言ってやれ。<
最後は笑顔で「ありがとう」と言って
きっぱりと人生からログアウトしたいなぁ。
それが私の「けじめ」の理想です。
yue少納言さんの言うとおり、いつもきゃんべる。さんのレポートは臨場感があふれています!
すごいなあ!尊敬!
投稿: のほほん | 2006年5月14日 (日) 21時20分
ご指摘の通り、「有栖川公園」は、はむうしのテリトリーっす。
でも、実は何を隠そう、行ったことがない。
そして、私の某まぬけ夫も知らなんだ。
車や人の移動ルートを大きく変化させる建物や
イベントスペース等が最近確かに増殖中ですね~。
私が、現時点で採用したい「最期」。それは、くだんのイケメン青年医師に
その時までずっとおつきあい頂き、最期を看取ってもらうこと。
そして、必ず、私への治療他、私に関する全てデータが次の方々の治療計画にとって
意味を持つようにしてもらうこと(病院を含め、社会制度の仕組み上で。絶対に、個人に責任を負わせないこと)。
きっとかなわないけれど、「博士論文」を書き上げて、審査を受け、博士号を取得し、仕事を終えたいです。
私がこれまでに得てきた多くのデータを整え、次の研究者や学校現場の方々に残していくこと。
きゃんべる。さん、私の現時点の「遺言」、送ったからよろしく!!!
某まぬけ夫は、痛みや苦しみに弱いので、そのときどうしているやら、気が気でなりません。
通帳のありかや暗証番号、ゴミ出し日、お歳暮の送り先、野菜の下ごしらえ、私の友人関係への連絡など、今のうちに準備しておかないと、彼には無理。
まだまだ、生きながらえてやるべきことがありすぎや~~。
投稿: はむうし | 2006年5月14日 (日) 21時57分
心に残るキーワード・・。
どれも心に響きます。
思わずうんうんと、うなずいてました。
投稿: カラカラ | 2006年5月14日 (日) 22時09分
>ゆうたんさんへ
こんちは!
ヒドイ話だね。完璧ジコチューだよ、それって。
どんなときでも、相手の気持ちになって考えられる人間になりたいですね。
>yue少納言さんへ
うまく締めくくる、、、確かに。
けじめをつけるという言葉がみんなのコメにも多いですね。やっぱり、治療や仲間の姿をみてきて、現実を知っているからなのかな?
人はいつか死ぬもんだもんね。あがいてもしゃーない。
>さかなさんへ
あっちー!さかなさん、熱いわ!ラブラブねん!
うらやましいわ!
私も途中でその言葉を伝えておこうっと。
>のほほんさんへ
「きっぱりと人生からログアウトしたいなぁ。」
いいですね。きっぱりとログアウト、いい言葉やー。感謝の気持ちはみんなに伝えたいですよね。
>はむうしさんへ
いや~~~~~~~~ん、
聞かなかったことにする~~~~~(爆)。
通帳のありかや暗証番号、、、そうですよね!うちの相方もズボラーだからダメそう!教育せねば!まだまだ死ねん!
>カラカラさんへ
これをユーモアたっぷり、マシンガントークで話されるので、聴衆はぐいぐい引き込まれるのですよ。よい講演会でしたわ。ちくちくとぽかぽか。
投稿: きゃんべる | 2006年5月15日 (月) 08時29分
きゃんべるさん、こんばんは。プールの写真を撮った部屋の宿泊者で~す。
プールの写真を見たもんでお初のカキコです。
講演会のレポートさすがですね。私にはとてもこのようなレポートは書けませんです。
初めて旅行でお見かけした時から只者ではない!と感じていましたよ。これからのブログも楽しみだぜぃ。
投稿: Roko | 2006年5月15日 (月) 21時26分