化学療法6回目(最終日)
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退院は明日だが、検査は今朝実施。無事に合格。これで6回全てパーフェクト退院。
午後、癌友のKさんが抗がん剤ラスト祝いにきてくれた。彼女は、外来で、リンパ節切除数の違いは?胸腺のリンパ節転移の可能性は?など、疑問に感じたことを全て質問しているらしい。
リンパ節切除の数の違いは私も興味があった。癌友の中では、私が切除数最大で22個!ついでKちゃん15個。IさんやKさん、Mちゃんは6個。何ゆえ、人によって6~22個も開きがあるのか、とても不思議だった。
Kさんの話では「腫れているリンパ節をとる」とのこと。つまり、私の場合、22個もリンパが腫れていたということ。
今から思い返してみれば、水泳で無駄毛の処理をするとき、右側の方が処理しやすかった。これは要はリンパが腫れていたからなのだ。「リンパ君、みんな集まれ~」の掛け声とともに、増殖する癌細胞を必死になって消化活動していたのだ。ありがとう、リンパ君。
胸腺へのリンパ節転移は「めったにない」とのこと。まあ、先のことを心配しすぎても仕方がない。今は今のことを考えて一生懸命生きていこう。
今夜は最後の夜。十分に堪能しよう。(←何をだ?)
検温(朝)36.2度(昼)36.6度(夜)36.5度
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半年点検は無事に終了。そりゃそうだ、抗がん剤やっているのだから。
今後の治療方針は、
ということになった。
よくわからないのが、このホルモン療法。NEW癌は女性ホルモンに反応して増殖してしまうため、女性ホルモンの分泌をとめなければならない。
ゾラデックスは、脳の下垂体に作用し、女性ホルモン分泌命令をシャットアウトしてしまうもの。強制終了、閉経モード突入だ。
一方、ノルバデックスは、ホルモンを取り込んで増えようとする癌細胞表面のかぎ穴を、先回りしてブロックしてしまうもの。アレルギー性鼻炎の薬と同じような作用。シベロンブロックだ。
私はホルモンリセプター50-60%の陽性反応。ホルモン療法が有効となった。だが、
という点については、何回説明を聞いても納得できない。
などが背景にある。でもいったん目覚めたDNAバグ、テープ自体の書き損じを直さない限り、根本的には治らないだろう。
そもそも癌の「治癒」って何?どういう状態?今の私は60兆個ある自分の細胞に自信が持てない。もう少し自分でも勉強をして、じっくり考えていきたい。
面談前に抗がん剤9回のMさんが病室に。来月手術することになったが、温存か全摘かで悩んでいる。術後の状態(後遺症など)についていろいろ聞かれた。Mさん、人にはいろいろ聞いてくるが、自分のことは一切しゃべろうとしない。どうも苦手だ。
検温(朝)36.4度(昼)36.4度(夜)36.6度
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新しく2人の患者さんが入ってきた。白内障のおばばとNEW癌の人。
この白内障おばばが最悪。人の会話に割り込んでくる。手術前で目が使えないため、テレビも雑誌も見ることができないからだ。ベッドは離れているのに、食いつきよすぎ。そのため、今朝からおばばを視界に入れないよう、カーテンの開け方を変えた。公共性のない人間は嫌いだ。
もう1人のNEW癌のGさん、とっても良い人だ。2年前に手術(術前抗がん剤2回、術後抗がん剤4回)をしたが、肺に転移。抗がん剤を受けるために入院した。
昼食時間中、担当のK内医師に呼び出され、病状の説明があった。暗い顔をして帰ってくる。
「進行がとても早く、治療が大変と言われた」と落ち込んでいる。「ホスピスも探さなきゃ」と。
このK内先生のインフォームドコンセントのやり方に私は憤慨。何故、家族を同席させないのか?こんな話を、本人の口から家族にまた言わせるのか?転移の告知は意味が重い。なぜ、それがわからないのか?医師としての資質に疑問を感じる。
Gさんの癌はHERⅡに陽性反応を示しているので、新薬ハーセプチンを使った治療を行うことになった。私も本で読んだことがあったが、実際にホンモノを見るのは初めて。「治療費がかかることも覚悟してください」と言われたらしい。
午後から点滴が始まったが、あまり大きな副作用もなく終了。ふたりでほっとした。あんなに良い人が、どうしてこんな目にあっているのか。不条理だ。最小の副作用と最大の効果を願うのみ。
※明日19:00から、半年点検の結果と今後の治療方針の説明会あり。
検温(朝)36.5度(昼)36.6度(夜)36.7度
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目覚まし時計は、ひでじ=のうがい。コアコアまでやってるし。癌友のIさん、本日白血球数2300で無事に退院した。おめでとう。ひでじーの物まねを一緒にやってくれる人がいなくなって寂しいよ、オレ様は。
あいにく私は検査漬けの日。MRIの注射に手間取り、病室へ帰ってきたのは昼近く。その間、Iさんはずっと待っていてくれた。そして、はじめてIさんの母上とお会いした。
「大丈夫だと思っていれば、大丈夫よ。みなさんも大丈夫。」
よく人に「頑張れ」と言って励ますことがあるが、病気をしてから、この言葉の薄さや他人事のような感じが大嫌いになった。
阪神淡路大震災のときに、同じような意見を聞き、「そんなもんかな?」と軽く考えていたが、こんだけ頑張って「まだ頑張らなければいけないのか?」「頑張ってなんとかなる病気なのか?」という天邪鬼的な考えが浮かび上がってくる。
反対に心が落ち着いた言葉は「大丈夫だよ」
健康だったときはあんまり使ったことがない言葉だったけど、不安な気持ちのとき、落ち込んでいるとき、ふと「大丈夫だよ」といわれると、心がやわらぐ。大丈夫じゃないかもしれないけど、大丈夫だと思えば大丈夫なのだ。
娘が癌になった親ってどんな気持ちなんだろう。
Kさんのお母さんも、入院のたびに静岡から出てきていたし、うちのママも記憶をとばしていた。これ以上心配をかけさせたくないので、今後の目標は「親より長生きする」だ。
CTを受けようとしたとき、「よおっ」と腕をたたく奴がいる。「誰やねん?」とみると、なんとはかちゃん。なんでこんなところにいるの?びっくりしたよ。おかげで造影剤のもやもや感が少しまぎれた。その後、留置針のままMRIの注射へ。
以前から気づいていたが、このMRIの技師の中に仕事のできない奴が1人いる。なにせトロイ。自信の無さが態度に表れ、上司の顔色を伺い、ビクビクしている。ネズミみたいだ。
今回も、そいつが注射の発注を間違え、10時からの予定が11:30過ぎに。留置針があるので、着替えたくても着替えられず、ずっとMRI室で待たされるはめになった。あふぉ!
ようやく届いた針のケツには「脳」の字が。あふぉ技師、ぱにくって「骨」のラベルと「脳」のラベルを取り違えたらしい。
「これは“脳”ってかいてあるけど、中身は本当に“骨”なんだろうね!大丈夫なんだろうね君!」と上司に一喝されている。すったもんだのあげく、ようやく終了。午後1時からのお釜入りとなった。検査は精神的に疲れる。
検温(朝)36.3度(昼)36.1度(夜)36.5度
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癌友大集合。620病棟のIさんと私の病室へ、610病棟の3人(Nさん、Kちゃん、Nさん)、見舞い客としてKさん、Mちゃんが加わり、総勢7人で病院新年会&抗がん剤終了記念会を開催。
見舞い客Kさんの差し入れ、イチゴ、お菓子、ケンタなどをみんなで食べ、副作用をぶっ飛ばした。私も昨日までの吐き気がどこかへ飛んでいった。
明日になると、また新しい患者さんが入ってくるだろう。こんな機会はめったにない。
こんな病気にならなかったら、巡り合うこともなかった人たち。人の縁に感謝したい。大切にしたい。
検温(朝)36.6度(昼)36.4度(夜)36.5度 夜もテレビ、見放題。
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入院以来、毎朝、ひでじー(←“ちびまるこちゃん”のひでじーにそっくりな爺)のうがいで起こされている。おかげで目覚めが悪い。あんなに大声はりあげてうがいをしなくても良いのに。
3日目になってもまだキモイ。午後から少し喪があけてきているけど。。。喉ヤケ、胃のつっかえ感、もたれ感が残っている。頭痛もヒドイ。身体は吐きたいのに薬で強引に止められている状態。最悪。
病室はうるさいおばばが2人退院し、癌友Iさんとの2人部屋。無法地帯に。
「最後の入院だから」と、看護師さんたちと記念撮影しまくり。回診でくる人を捕まえて、片っ端から撮影。
「半年間、長かったですねー」と言われて、本当だと思った。でもそれを支えてくれたのは、看護師さんたちの明るさだったと思う。
610病棟8号室も同じ無法地帯状態に。癌友Nさん、Kちゃん、新メンバーNさんの3人部屋。今回はサブメンバーとして大腸癌のOさんが新しく加わった。だいぶ落ち込んでいたらしいが、Nさんと仲良くなって、心が上向きに。家族に感謝された。
癌という病気は治療期間が長くなるので、人の輪も、自然と広がっていくのが面白い。
検温(朝)36.5度(昼)36.5度(夜)36.3度 氷枕をもらう
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初日の夜一睡もできないのは毎度のことだが、夜中に吐いた。食べ物が入っていないので胃液しかでてこない。その胃液が気持ち悪くてまた吐いた。んで口の中が気持ち悪くて水を飲んだらまた吐いた。3連続GERO。さすがに6回目、結構きてる。
水を飲まなくちゃいけないけれど、その水すら飲む気になれない。ベッドの角度は30度Keep!フラットGEROはさけたい!
抗がん剤は心肺機能にも悪影響を与えるので、前回同様、2日間は心電図つき。吐くと心電図の波長が乱れるのか、ふらふらトイレから出たところで、イチ押し看護師・なるちゃんが駆けつけてきてくれた。ありがとうよ、なるちん。
今回は頭痛もヒドイ。ズキズキひびく。頭の中で鐘がゴンゴンなっている。明け方、看護師さんがぶっ飛んでくるから「なんだろう?」とか思っていたら、コードが抜け、死んでる状態になってたらしい。発信機を腰に挟んでいたら、落っことしそうになるし。なんとかしちくれ。
今まで私は、食欲がないのは病院の食事に飽きたからだと思っていた。今回、それが、「飽きた」のではなく、「食欲が落ちていたのだ」ということに気が付いた(←おせーよ)。今までの胸焼けも、全て副作用だったのだ。
フタをあけただけで、イヤーな匂いが嘔吐気分にさせてくれる。絹さやの茹でた匂いが最悪。ブロッコリーも。「かかあえ」とかいう、茹でたもやしに鰹節がかかっただけの食べ物・・・、吐き気がこみあげてくる。いっそのこと、グラタンとかシチュー、カレーなど味の濃い食べ物のほうが勢いで食べられそう。薄味なのが致命的。
入院生活で私が嫌いになった食べ物。
化学療法は3~4週サイクルで入退院を繰り返すので、病院食も毎回同じメニュー。献立表をみなくても、次に何がでてくるかわかる。同じだから。もう少し考えて欲しい。
検温(朝)37.0度(昼)36.6度(夜)36.5度 サンカマ最高!快便23面相だぜ。
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点滴の針は、手術で主要な医師が不在だったため、よりによって★院長のW氏。ロレックスをはめた腕で、どの血管が良いか、私の腕を雑巾のようにしぼりまくる。どうみても、立場上、点滴の針さしなんてうん年ぶりのはずだ。血管焼けで難易度高いというのに。
下っ端医師だったら、失敗しても上司HELPができるけど、最上層のWじゃあ、メンツにかけても成し遂げなければならない。なんでこんな奴を呼んできたんだ。看護師Sさんは、かわいいのだけれど、時々、こういった大ポカをやってくれる。
「いてーんだよ、このあふぉが!手荒く扱うな!」
って言ってやりたかったけど、我慢した。血管痛でボロボロになった左腕。ものがふれただけでも痛いのに、しぼるなっつーの。あふぉ!
普通、血管に点滴針をさすときは、血液の流れを考え、下流から(末端)さがし、失敗すると上流へあがっていくのが基本。そんなん私でも知っている。手首から肘、上腕の順だ。
ところが、このW。いきなり肘からはじめようとする。「絶対に違う。間違えてる!」と心の叫び!警告音が鳴りっぱなし。
「あのぉ、いつもT先生は手首のあたりでとってくれるんですが・・・?」プライドを傷つけないように言ったが、もう耳に入っていない。「先生、少し休まれてから・・・」看護師Sもフォローするが、あっさり無視。そして失敗。予想通りの展開。
Wは、まるで私の血管が悪いかのように言い放ち、上腕を右へ左へしぼり始めた。腕にはしる激痛にブチギレ寸前。蹴り倒そうかと思った。しばらく3人のやりとりをみていた対岸の癌友Iさんも、いたたまれなくなって病室から出て行く。
「もういいです。足にしてください。お願いします。」とうとう、最後は足になった。
はかちゃん回診時、ことの顛末を伝えると、おもむろに私の腕を触り、「そうかな~、ここでも、あそこでも取れそうだけどな~」点滴針ノイローゼにトドメをさしたのは、Wだ。最低。
抗がん剤は毎度おなじみのCEF定食。
検温(昼)36.4度(夜)36.4度
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